VegasPro18でのボイロ動画手順メモ
本記事における注意事項
VegasPro18を購入したものの、ネットを検索しても出てきません。
ましてボイロ動画を作っている方は皆無といってもいいです。
自分のように購入してしまったがために使いこなしたいがわからない、という人向けに、自分の作業内容をメモとして残しておきます。
ただ、現状では数分の動画を作るのに数時間かかってしまい、編集の途中で疲れ果ててしまっているので、あまり効率的ではないと感じています。
VegasPro自体が海外での動画制作を考慮しており、ボイロ動画とは相性が悪いのではないでしょうか。
自分が知らないだけ、という可能性も大いにあります。その点にご注意して読んでください。
ボイロ動画制作フロー
- 録画データや画像などを読み込ませる。
- 録画データや画像タイムラインに並べてみて、全体の構成を考える。
- 録画データの不要な箇所をカット
この段階ではセリフを考えるための荒編集 - VegasProで再生しながら、ボイスロイド側でセリフを入力する。
VegasPro側でマーカーやセクションなどで後でセリフ調整位置をマーク。
全部のセリフの調整が終わったら、音声WAVファイルを吐き出す。
ボイロでWAVファイル出力時、終了ポーズを決めておく。 - 字幕用にセリフを1つのテキストファイルに保存。
改行を削除、UTF-8で保存 - VegasProで音声ファイルを読み込み。
- VegasProで字幕ファイルを読み込み。
- 音声の長さに、字幕の長さを揃えていく。
長い文章の場合は画面から溢れているので改行をつけていく
複数のキャラでやり取りする場合は、voiceroid-scriptを使う方法もあります。
作業ウィンドウ説明
上のトラックになるほど手前に表示される。
トラック全体で入れ替えができるので神経質になる必要はないが、1つのトラックに入れるのは同じ種類の素材に限定した方がいい。結果、トラック数が増える傾向にある。
字幕とボイロの音声は2トラック並べて置いた方がいい。
音声の長さに合わせて、字幕の長さをマニュアルで揃えないといけない。
1つずつボイロの音声と字幕を追加していく、という編集スタイルは難しいので、一度に全部吐き出す方がいい。というのも、一括で字幕のフォントを変えることができない。字幕のテンプレートは保存できるが、トラック上の複数のイベントを選んで一括でフォントを指定する、というのができず、1個ずつ開いてテンプレートを選んでは数が多すぎてやってられない。
画像の拡大・縮小
イベントのパン/クロップをクリック
UIが直感的でないので注意。枠の範囲が表示範囲に対応してるので、基本枠の右側に配置すれば、プレビュー画面でも右側に置かれる。
だが、このようにプレビュー画面の右側が空いているにもかかわらず、寄せれないという動作になりやすい。
この問題は右クリックから出力アスペクトに一致を選ぶといい。
また枠が拡大はできるが、横か縦しか動かせないという場合がある。
その時は移動方向がXかYに限定されている。
上の図の箇所を何回かクリックして、自由に移動できるように切り替えれば動かすことができる。
複数の画像で位置を揃えたい時は、コピー元のイベントをクリックして選択後、ペースト先のイベント上で右クリックし、「イベント属性を選択的に貼り付け」を選ぶ。
上記のようなウィンドウが出るので、「ビデオ イベント パン/クロップ設定」をペーストすると同じ位置にペーストできる。
複数の画像に対しても同様の操作でペーストできる。
複数選択するときは、カーソルの後ろのすべてのイベントを選択することもできるので、1つずつShiftキーを押しながらクリックしなくてもよい。
WAVファイルの読み込み
ボイロのWAVファイルはドラッグアンドドロップで置くことができるが、上の図のように隙間が空いてしまう。
その時はトラック上の何もない所を右クリックし、「ギャップを閉じる」を選ぶと間が詰められる。
音声だけではギャップを閉じなくても、無音が少し挟まるだけなので気づかないが、字幕と長さを揃えることを考えるとギャップを埋めておかないと、位置を合わせるスナップ機能を使ってもズレやすくなるので、合わせておいたほうがいい。
ボイロ2人で掛け合いをするような場合は、相手が話してる箇所は逆にギャップを閉じられると困る場合がある。
その時はギャップを埋めたいイベントを複数選んでから、ギャップを閉じるれば、範囲を指定することができる。
音声間の待ち時間はボイロ2で出力するときに、終了ポーズで決定しておくほうがいい。1つずつ音声間の間を調子絵するのは難しい。
上の図の右下にスナップのオン/オフ切り替えボタンがある。
スナップをオンにすると、他のイベントとぴったり合う箇所で青色の縦線が出る。
複数のイベントが近くにあると狙った所にスナップできなかったりする。
その時はタイムラインを拡大する。
実写映像を使う時の音処理について
ボイスロイドによって声の大きさが異なるので、複数のボイロを使う場合は音の大きさを揃えたい。
各トラックの音をメーターで見比べることができる。
各トラックに対してVSTプラグインを設定することもでき、全てのトラックを合わせたマスタートラックにVSTプラグインを設定することもできる。
トラック全体にVSTプラグインを入れたい場合はトラックに入れることができる。
ボイロの音声ではノイズがないので、あまり出番がないが、実写映像を使うときにはノイズの処理が必要となる。
デフォルトで、ノイズゲート、EQ、コンプレッサが入ってる。
他のVSTプラグインを使いたい場合はユーザー設定でVSTプラグインを先に読み込んでおく必要がある。
VSTプラグインが置かれているフォルダを指定してスキャンするが、それなりに時間がかかる。
字幕の設定
テキストファイルから字幕を作ることができる。
txtファイルだと一行が1つの字幕になる。
ボイロの音声と同じ個数になっているようにしていると、音声ファイルと並べるときに楽。
ボイロで"\"を分割記号として利用している場合などは、VegasProで読み込む前に置換などで取り除いておく。
フォルダはtxtファイルを指定する。テキストファイルはUTF-8でなければならないので、変換しておく必要がある。
プリセットはフォントの装飾だが、こちらもあらかじめ作っておく。
OKを押すと、1行ごとにイベントが作成される。上が字幕、下が音声ファイルでいb根との個数は同じだが、イベントの長さなどは適当に作られるので、後で音声と合わせる作業が必要だ。
また文字数が多い場合、後で改行の修正が必要となる。
字幕と音声の位置合わせ
1つずつタイムライン上で合わせてもいいが、どうせなら一括で調整したい。
ウィンドウから「編集の詳細」を選択すると、各イベントの開始位置や終了位置がわかる。
このような形で表として表示される。
表のコピーしたい範囲をマウスで範囲選択するか、開始をクリック後に終了範囲でShiftキーを押しながらクリックする。そして右クリックからコピーを選択する。
これがペースト後のもの。
動作が安定していないのか、バグなのかわからないが、ペーストしても秒以下が一致しない時がある。
開始と長さをペーストした状態だが、終了位置がなぜか異なる。
動画的には一瞬なので問題ないので放置してもいいが気になる場合は、終了位置までコピー&ペーストした方がいい。
(おそらく)VegasProでの制限
自分が機能を知らない可能性もありますが、やりたくても出来なかったことです。
- 注目ポイントに矢印をつけたい場合がありますが、矢印は別のソフトで作って画像として読み込み。
- PSDファイルの読み込みには対応しているが、PSDtoolkitのような立ち絵を切り替える用途では使えない。
想定される疑問
Q:目パチ、口パクをさせたい場合どうすればいいですか?
A:AviUtlのPSDtoolkitのような便利なソフトがないです。
Q:VegasPoroが頻繁に応答不能でフリーズする
A:VegasPro Build 373でも固まります。
Q:画像が思うように縮小できない
A:トラックモーションで縮小しないと難しい。大きさを変えたいと思うたびにトラック数が増えるイメージ。動画素材だけの場合、縮小して余白ができる方が事故なので恐らくそういう想定。
Q:Webで情報がないのだけど?
A:古いバージョンしか日本語ではない。英語では多少増える。Twitterで検索かけてもほとんど出てこない。幸いマニュアルは詳細に書かれている。書籍も実際編集していると情報が足りていないと思う。
Q:VegasProで向いてるボイロ動画は?
A:実写映像素材のみの動画。立ち絵を目パチ、口パクをしたいと思った時点でVegasProだと機能が足りていない。立ち絵をジャンプさせるといったのも難しい。静止画に対して何かしたいと思った時点で他のソフトを使った方がいいです。
Q:字幕と音声の長さを揃えるのが大変なので、何かツールが欲しい。
A:探したがなさそう。一括で音声の長さを字幕に適用するというのがあれば楽になるはず。もしくは音声の長さを.strファイルに書き込むといった方法は考えられる。そもそもVegasProでタイトル以外に字幕を付けるのを想定してなさそう。
Q:AviUtl、RecotteStudio、VegasPro、Davinci Resolve、Premiere Pro、PowerDirector 、どれを使うのがいいのか
A:AviUtl。次はPowerDirectorかPremiere Pro。ついてくる3Dモデル使いたい場合はRecotteStudio。VegasProとDavinci Resolveはカラーグレーディングをしたい人向けで、立ち絵との色が合わないので難しい。